暑い夏、無性に氷が欲しくなり、一日中食べていませんか。 暑くなくても同じように氷を食べているなら、異食症かもしれません。
異食症とは、氷など栄養のないものや、土、プラスチック、糞など普通では考えられないようなものを食べ続けてしまう病気です。
原因は? 背景はさまざまです。貧血の人に比較的多く見られ、鉄や亜鉛などの不足が原因の場合もあるので、まずは内科などで検査をしましょう。表面に現れている症状は異食症ですが、思わぬ病気が隠れていることがあります。検査で身体的な異常が無ければ、統合失調症など心の病の可能性も。高齢者では認知症であることが多いです。 子どもにも異食症はあるのでしょうか。
乳幼児は好奇心で何でも口に入れるので特に心配はありません。小学年以上で、食べてはいけない理由を説明しても治らない場合は、脳腫瘍のほか、知的障害や何らかの心理的な原因があるかもしれません。
治療法は、検査や診察により、原因を究明することで、ほとんど改善されます。本人は自分が異食症であるとは思っていないので、家族や周囲が気付いてあげることが重要です。気になる場合は相談を。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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