「昔から飛行機に乗ることが苦手です。現在の部署は年に1~2回の海外出張があり今から不安です。改善する方法はあるのでしょうか?」30歳男性からの相談です。
ご相談者は、高校生の時に乗った飛行機が激しく揺れ、それ以来、飛行機に乗るたびに「また揺れるのではないか」「落ちたらどうしよう」という不安感が消えないそうです。
「乗り物に乗ることができない」という症状はパニック障害で、共通した症状として強い不安感や動悸、息苦しさ、めまいなどがあります。
飛行機だけでなく、停車間隔の長い列車や高速道路を走る自動車に乗っていて起こる人もいます。
一度こうした不安状態になると「また起きるのではないか」という不安がずっと続くことになり、乗り物に乗ることを避けるようになってしまいます。
現在ではこうした症状に対する治療法が確立されており、顕著に改善が見られます。治療としては薬の処方と、行動療法や認知療法を併用しながら不安を和らげていきます。 症状によりケースバイケースですが、旅行や出張の直前のお薬だけで十分という方もいらっしゃいます。ご相談者も出張の日程がある程度分かると思いますから、早目に専門家のアドバイスを聞いて対処すれば、問題なく出張に行くことができると思います。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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