違います。
ふつう「うつ病」といわれるのは、「定型うつ病」とか「メランコリー型うつ病」と呼ばれるもので、気分の落ち込み、意欲や食欲・集中力の低下、不眠などがおもな症状となります。「非定型うつ病」は、この定型うつ病とはタイプの違うもの。定型うつ病とは症状のあらわれ方が違ううえに、対処の仕方も大きく異なるため、注意が必要になります。
いわゆる「うつ病」と異なる「非定型うつ病」の特徴は、何か楽しいこと、望ましいことがあると、気分がよくなる、という点です。普通のうつ病(定型うつ病)では、何があっても元気が出ないのに対し、出来事に反応して気分が明るくなるのが大きな特徴です。その他、タ方になると調子が悪くなる、過食や過眠ぎみになる、などの傾向もみられます。また、いらいら感が強く、突発的に怒りの感情を表出したり、そのために周囲の人とのトラブルをかかえやすくなる、という特徴もあります。さらに、生体リズムに乱れが生じ、昼間遅くまで眠っていて、そのぶん夜目覚めている昼夜逆転が生じやすくなります。生活のリズムを整え、毎日、目的をもって生活することが大切です。
治療は薬物療法や心理療法が用いられます。