「半年前に出産してから、感情をうまくコントロールできません。友人からは『産後うつではないか』と言われましたが、改善する方法はあるのでしょうか。」31歳女性からの相談です。
出産、子育ては生活の大きな変化を伴います。そのため産後半年くらいまでは、様々な心の病にかかる可能性があります。場合によっては子どもに手をあげてしまい、虐待の原因にもなるので注意が必要です。
ご相談者は出産後、イライラが収まらず、ご主人に対し怒鳴ってしまったり、かと思えば、急に悲しい気持ちになって涙が止まらなくなる、といった状態が続いているそうです。 こうした症状は「産後うつ」と呼ばれますが、通常のうつとは異なる面も多く、最近では双極性障害の人が多いと言われています。
双極性障害の場合、薬を処方するとともに心理療法によって症状を改善していきます。加えて生活のリズムを保つことが重要になります。子育てをしているとどうしても昼夜が逆転し、生活リズムが乱れます。場合によっては、実家の両親に子どもの面倒をみてもらったり、児童相談所などの公的機関に相談するのもよいでしょう。
うつと双極性障害では、全く対応が異なります。自分で判断するのではなく、まずは専門家に相談し何が起きているのかをしっかり見極めましょう。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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