こころの病豆知識

Q038.ナルコレプシーとはどんな病気でしょうか?

ナルコレプシーは、過眠症の一種です。
日中の激しい眠気と、笑ったり驚いたりすると全身から力が抜ける情動脱力発作をはじめとする諸症状が現れます。発症は10歳代が多く、長期的な経過をたどるものの、経過とともに症状は改善する傾向がみられます。
ナルコレプシーの根治的な治療法は確立されていませんが、正しい診断と治療によって、ほぼ普通の日常生活を送ることができるようになります。
治療は、症状のコントロールを中心とする対症療法です。(1)夜間睡眠の十分な確保、昼間に適切な仮眠をとるなどの睡眠指導やライフスタイルの調節、(2)昼間の眠気と睡眠発作の解消、いわゆる「金縛り」(睡眠麻痺)などのレム睡眠関連症状の改善、熟眠障害の改善などを目的とした薬物療法が行われます。