こころの健康アラカルト

性同一性障害について・・・周囲の理解が大切

性的指向が異性ではなく同性である同性愛とは異なり、生物的な性別そのものに違和感を感じる性同一性障害。
自身の性別を受け入れることができず、解決もできないため、心と体が不一致する苦しみは長期にわたることがほとんどです。その葛藤(かっとう)から、適応障害などの心の病に陥るケースがあります。性別への違和感を少しでも解決しようと、ホルモン投与や性転換手術を受ける場合もあるようです。
性同一性障害になる原因はといえば、はっきりとしたことは解明されていません。遺伝子に原因があるとの説もあり、先天的なものだと考えられています。
周囲の対応は、他人が説得したからと言って、障害が改善するわけではありません。むしろ、家族が障害について理解できず、関係が悪化するケースが多くあります。本人の苦しみを軽減するには、周囲の受け入れが大切なため、家族にカウンセリングを行うことがあります。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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