「小学2年生の息子が、学校でパニックを起こします。例えば、水着を着替えるのが遅れた、予定が変更になったことに納得できないなど。家庭のしつけの問題なのか悩みますが、学校からは障害の可能性を指摘され、医師を受診したところ、不安を抑える薬での治療を勧められました。薬を使うのは不安です。」こんな相談がありました。
非常に強い不安、動悸、冷や汗などの症状が短時間起きるパニック発作、または多動などの症状が見られる広汎性発達障害の可能性があります。二次障害として、パニック障害や不安障害を伴うケースもあります。これらの心の病気は、一般的なものです。
薬についてですが、子どもの治験は行われていませんので、不安を持つのは当然でしょう。経験則からして、不安を抑える薬によって、子どもに大きな問題が発生したケースはほとんどないと思われます。医師としっかり相談し、体重や発達の状況を見て慎重に対応すればよいと思います。
家庭のしつけとは、あまり関係ないと思います。実際に学校から障害の可能性を指摘されているのであれば、そのままにしてはいけません。医師の診断が心配であれば、複数の専門医を受診するのもよいでしょう。
一般的には、投薬治療で症状が緩和し、こどもの生活レベル改善が期待できます。放置すると症状が慢性化する危険性があります。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
コメント