こころの健康アラカルト

子どもに手を出してしまう

「どうしても自分の子どもを好きになれず、手を出してしまいます。イライラしてしまって、子どもに良くないと分かっているのに、どうしようもありません。」20代後半の女性からの相談です。
手を出しているならば、幼児虐待です。すぐに専門医を受診すべきです。
自分の子どもを好きになれない要因は、色々と考えられます。うつ病や、イライラして怒りっぽくなる双極性障害、またイライラが募る不安障害の可能性もあります。
手を出すことが自制できない場合、専門医を受診することで、症状が改善するケースが多く見られます。
心の病気以外にも原因は考えられます。養育費が足りず、育児に余裕がなくなり、追い込まれて暴力に至ってしまうケースです。子どもと過ごす時間が長くなる夏休みなども注意が必要でしょう。
例えば、夫が仕事で忙しく、協力を求めても応じてくれない場合、実母などの援助が絶対に必要です。 まずは周りの人が、子育ては、一人ではできないと認識すべきなのです。その認識がないと、母親を追い詰めることになり事故につながる可能性も出て来ます。
実母の協力を得られないのならば、コストがかかっても託児所などを使うべきでしょう。または、児童相談所の一時預かりを活用するなど、母親が子育てに余裕をもつことが大切です。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

コメント