こころの健康アラカルト

寝言がひどくて心配

「仕事の内容など、寝言がひどいようで心配です。これは心の病気と関係するのでしょうか。」29歳女性のかたからの質問がありました。
何らかの睡眠障害があり、昼間に眠くなったり、身体がだるいなどの症状を伴うようであれば、心の病気の可能性は否定できません。しかし、寝言だけであれば問題ないと思います。
人間の脳は、寝ている間に日常生活で得た情報を整理していると考えられています。その状況で、寝言を発するケースはよくあることです。 問題なのは、やはりその他の症状を伴う場合です。日頃からだるい、ひどい疲労感がある、何事にも興味が持てない、頭痛、目まいなどがある場合は、注意が必要です。また、息苦しくて目が覚めてしまうような症状も要注意です。 これらの症状によって日常生活に支障をきたすようであれば、専門医に相談することをお勧めします。
また、肥満体型の人では、睡眠時無呼吸症候群の可能性もあるので、日中の眠気やだるさがある場合は、その原因を確かめることが大切です。
そのほかにも、睡眠中に症状がでる病気として、寝言や突然大声で叫びだす夜驚症や、寝入ったかと思ったら、突然起き上がり家の中をぐるぐる歩きだすなどの夢遊病などがあります。これらには、背景となる疾患が隠れていることがあります。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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