こころの健康アラカルト

梅雨時などに気を付けるべき心の病

季節性情動障害についてお話ししましょう。
季節性情動障害とは、1984年に米国で発表され、新たに認知された心の病です。季節の急激な変化により日照時間が短縮することでうつ病に似た症状が出ます。
注意すべき季節というと、日本は季節性の変動要因というよりは、今の時期のような「梅雨」やこの後に続く「秋雨前線」などの天候の変化に注意が必要です。天候不順や雨の日は、自律神経系に影響を与えやすく、心身に大きな負担をかけるためです。また”昼夜リズム”の変化も同様に心身に負担がかかりやすいため、不規則な生活が引き金になって症状が出やすくなることも。
背景にはうつ病や不安障害が考えられ、女性に多く見られる傾向にあります。 対策と治療法は、うつ病の場合は光照射療法が効果的なことがあります。太陽光と同じ4000ルクスの光を使う治療法で、悪天候の日などに利用することで症状が出にくくなります。 また、規則正しい生活も大切です。前述の”光照射療法”を併用することで格段に治療が進むとされています。雨の日や曇りの日に体調不良が続く・・・。そんなときは専門医に相談してください。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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