家族や友達などとは元気よく話せても、学校など特定の場面ではまったく話せず行動も鈍ってしまう・・・。
このような場合、出現率は少ないですが、「選択性かんもく症」の可能性があります。
治療に来ても一言も話せないことが多いため、診察時に本人の首の振り方を見て意思を確認したり、絵を描かせたり、箱庭を使うなど行います。
本格的な治療は、医師と話せるのを待ってから。話ができない原因が、心理的ショックやうつ病、発達障害、統合失調症などの可能性もあり、入念な診断が必要です。主に幼少期に発症し、男女比に大差はありません。症状を放置し悪化すると、大人になっても症状が続くことがあるため、早めの治療が大切です。
周囲の対応はどうするべきかといえば、家族とはよく話す場合が多いため、気が付くのが遅くなるケースが多いようです。日頃から学校の先生や友達とコミュニケーションをとり、社会生活全般の様子を見守ってあげてください。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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