こころの健康アラカルト

中学3年の息子がテスト前に暴言

中学3年の息子がテスト前になるとイライラ。暴言など、親への態度が悪化していて心配です。
これは全く心配ないと言えるでしょう。思春期の男性は、男性ホルモンの分泌が成人の数倍にもなるため、活動的で攻撃的になりやすいのです。
またテスト前ということもあり、ストレスが強くかかっていると思われるので、ストレス性ホルモンの分泌も上がり、全体として男性ホルモンの働きを抑え込むことが困難になり、攻撃的な性質を高める結果になると考えられます。
このような症状は、ごく一般的で健康的なものであって、親としてはそっとしておくのが一番です。
例えば、子どもが暴言を吐いて扉を勢いよく閉め、足音をドンドンたてながら自分の部屋に引きこもるのは、攻撃性を鎮めるための行動なのです。
しかし、注意が必要なケースもあります。それは、親に暴力を振るうこと。その場合は、子ども自身が攻撃的な衝動を抑制できない状態であり、正常かどうかを見分ける一つの基準となります。このような状況であれば専門医に相談することをお勧めします。
中学3年ごろに多い心の病気は、男性では統合失調症があります。女性では、境界性パーソナリティー障害があげられます。また、男女ともうつ病が背景にあるケースもあります。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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