日常生活の中で、”手汗”に悩んでいる人はいませんか? 手汗が出るのがどんな状況なのかによって考えられる病が異なります。
どのような病が考えられるかと言えば、会議などの逃げ出せない状況下での発汗であれば「パニック障害」、手汗だけでなく人前で発言するときに激しい動悸や息苦しさを伴うようであれば「社交不安障害」などが考えられます。また、暑いわけでもないのに汗をかき、イライラしたり何かと心配になるなどの症状がある場合は「全般性不安障害」またアルコール中毒の離脱段階でも手と上半身に異常な発汗が見られることがあります。
治療方法は、「パニック障害」であれば投薬と行動療法、「社交不安障害」なら投薬と認知行動療法、「全般性不安障害」なら投薬、と病によって異なるので原因を見きわめることが大切です。「社交不安障害」であれば、早期に適切な処置を受けると1~3カ月で約80%の症状が消えると言われています。放っておくと治りにくくなるだけでなく、薬の反映性も悪くなってしまいます。気になる場合は自分で抱え込まずに、早めに専門医に相談してください。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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