この記事はこちらからの続きです。
定年を迎えた夫婦関係やそれにまつわる心の病についての2回目です。
ご主人は「仕事」、奥さんは「家庭」と長年別々のテリトリーを中心に生活していた夫婦の場合、定年後の慣れない生活スタイルが負担となって心の病を患ってしまうこともあります。
なりやすい人とは、男性の場合、真面目で「仕事一筋」「仕事が趣味」というような人。女性の場合は、プライドや自尊心を傷つけられることに弱い人などに多く見られます。 どのような症状と病がみられるかといえば、必要以上に「イライラする」「文句を言ってしまう」など、自分をコントロールできないなどの症状がみられ、「うつ病」「不安障害」のほかに「認知症」の前兆の場合も考えられるので、早めに専門医を受診するようにしてください。
治療方法と対策は、家庭内での夫婦間のやりとりなどの環境調整をはじめ、カウンセリング、アドバイス、投薬などの治療でたいていの場合は改善されます。またご主人は、仕事に限らず定年前後で”連続性”を失わないように備えるのも大切。奥さんは、自分の時間、空間が確保できるような暮らし方を確立できるように心がけるとよいでしょう。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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