こころの健康アラカルト

震災から体調が悪い

東日本大震災からもうすぐ2カ月。被災地以外の地域でも、津波等の映像を何度も見て体調を崩した方が多くおられました。主な症状は涙が出る、息苦しい、動悸、めまい、頭痛、悪夢などです。
地震直後よりも、リアルな被害状況が報道され続けた頃に来院される方が急増しました。悲惨さ・絶望感を強調する映像の影響力は絶大で、急性ストレス反応を起こします。繰り返し見ると自分も被災したかのような辛さを感じて心が悲鳴を上げます。そういう時はニュース番組を見るのをやめましょう。
不安傾向が強い方が発症しやすいようです。9割は自然に治りますが、約1割の方は1カ月たっても症状が続くので治療が必要です。家事や日常生活に支障をきたさないよう、早めの受診で悪化させないことが大切です。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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