通勤(通学)でバスや電車に乗りますが、混雑した車内に耐えられず、すぐに降りたくなってしまいます。これは「こころの病気」でしょうか?
心の病の可能性が高いと言えます。パニック障害の可能性が疑われます。
この病気の場合、人混みなどの逃げられない環境にいると、動悸が激しくなったり、気分が悪くなったり、目まいがする、冷や汗をかくなどの症状が、「気が狂ってしまうのではないか」という強い不安感とともに出現します。
この症状をパニック発作といいます。バスや電車など、特定の場所で起きる場合は、空間恐怖をともなうものと呼びます。
一般的に「パニック障害」は、とてもよく治る病気です。行動療法とお薬で患者の90%が良くなっています。しかし、ここで気を付けたいのが、我慢したりして放置してしまうこと。
そうすると病気が進行し、その内に耐え難い電車やバス、また人混みを避けるだけでなく、ひどくなると自宅に引きこもってしまうケースもあります。こうなると社会復帰が大変です。
ですので、混雑した車内などで身体の変調を感じるようになったら黄色信号。どんな病気でもそうですが、早い段階で相談されることをお勧めします。「パニック障害」は、よく治る心の病なのです 。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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