人込みが苦手という人はパニック障害だけでなく、さまざまな心の病の可能性があります。
パニック障害の場合は、満員電車やバスに乗っていて突然、動悸や発汗、手の震え、尿意、下痢、気持ちが悪くなるなどの症状が現れます。
「途中で止まっても逃げ出せない」「トイレに行けない」などの強い不安や恐怖感によるもので、これらをパニック発作と言い、人によって数秒から30分間続きます。発作を数回繰り返すと、また起こすのではないか?と予測する不安(予期不安)と、できるだけそうなる場所を避けよう(回避行動)という気持ちから、人込みなどの場所に苦手意識を持つようになるのです。
ほかに考えられる病とその症状は、「統合失調症」の場合、周囲の人が自分をジロジロ見ているのでは・・・と思い込んでしまうことで人込みを恐れるようになります。また、「うつ病」の場合は、情報量の多い人込みにいることで疲れを感じやすく、心身ともに負担となってしまうケースも。
治療法は、抱える心の病によって異なるので、不安な症状は専門医に相談してください。パニック障害の場合は、発作が出た時点で早期の治療をすることが大切です。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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