「ミュンヒハウゼン症候群」についてお話しましょう。
どのような症状かというと、虚偽性障害の中で、身体的症状が優勢し慢性的で重篤なものをいいます。腹痛、なかなか治らない傷、めまい、下痢などの病気を創作したり、既にかかっている病気をさも重症であるよう誇張します。重症さを演出するため、自分で自分を傷付けたり検査結果を偽造することもあります。
原因はというと、周囲の同情を買って、人間関係の操作を目的にするといわれていますが、はっきりとした原因は分かっていません。少数ですが、自分の子供など近親者の大病を繕う「代理ミュンヒハウゼン症候群」という病もあります。大事をとらせるため異常なほど束縛したりと、虐待する恐れもあるため注意が必要です。
周囲ができることはといえば、本人は精神的に原因があると考えない場合が多いため、異常を察知して専門医での治療を勧めてあげてください。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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