「引きこもり」と聞くと子供の問題と思う人が多いかもしれませんが、大人にも「引きこもりは」あります。
自室から出て夜に近所のコンビニやDVDのレンタル屋などに行ったり、家族との食事や高校時代のクラスメイトとたまに遊んだりすることはできても、就労などができていない状態は「社会的引きこもり」と呼ばれています。
原因はさまざまですが、年齢的に期待されている社会参加の程度や役割が果たせていない場合は心の病気が関係していることがあります。統合失調症で活動が低下していたり、思いうつ病のため働けないケースもあります。また自閉症やアスペルガー症候群などでは就労しても仕事がうまく行かなかったり、コミュニケーションがとれず対人関係を悪くして辞めてしまうことがあります。パニック障害の病歴が長く、家から出られないケースもあります。
景気が悪く働く場所がなかったり、面接に何度も落ちてしまい意気消沈していても、資格を取ろうなど活動を起こす人は、大丈夫です。しかし、全く何の活動もしない方の場合は心の病気が原因になっていないか、家族や周囲の方が専門科に相談してみてはいかがでしょう。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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