福祉用語の基礎知識

生活扶助

生活保護の扶助のなかでも根幹をなす扶助であり、その中心は「衣食その他日常生活の需要を満たすための必要なもの」でこれは日本国憲法の定める「健康で文化的な最低限度の生活」を具体化したものとも言えます。
生活扶助基準は6区分してその級地ごとに定められています。都市部ほど基準額が高い傾向にあります。飲食物費、理容衛生費等個人単位で消費する経費(第1類)と、光熱水費、家具什器費など個人単位というより世帯単位で計算すべき経費(第2類)があり、第1類は年齢別に、第2類は世帯人員数をもとに決められます。
冬季には寒冷の度合いにより燃料費等の必要額が異なるため地区別冬季加算が計上されます。この生活扶助基準は個人差を吸収し平均的なものとして設定されているが、これを補うものとして加算制度があります。障害者、老齢者、母子世帯、妊産婦、在宅患者等個別的な特殊事情により、常に平均より経費が多くかかる者に対し経費を補うものであります。
以上の経常的な生活扶助基準に加え、臨時的需要に対応するための一時扶助があります。これは一般の生活扶助の基準と別個に設定されています。被服費(おむつ、寝巻き等)移送費、家具什器費、入学準備金などがそれにあたります。