評価とは、「関心のある事柄を受け入れられる基準と比較すること」であり、関心・基準・比較の3要素が重要となります。
福祉計画における評価のこれまでの代表的な視点には、次の3つの視点があります。
•タスクゴール
計画に盛られたサービス目標量や数値目標の達成の過程、ニーズの充足度などのアウトカム評価
•プロセス・ゴール
計画作成の過程で利用者・市民がどのように意識を変化させてきたか、計画づくりを通してネットワークがどの程度強まってきたかなど作成過程を重視した評価
•リレーションシップ・ゴール
行政と利用者の力関係の変化や、地域の権力構造の変化など福祉を取り巻く政治力およぶパートナーシップやコラボレーションの視点からみた変化度の評価
基本指針で直接求めている評価は、このうちタスク・ゴールであり、目標に対する到達点を単純に計るもので、計画の進行管理では代表的なものであります。
しかし、タスク・ゴールだけであれば計画進行の適切性、費用対効果、利用者や地域社会の意識変化、サービス供給システムの変化など計画そのもののシステム管理に関する評価視点は不十分であります。システム評価と計画に盛られた内容の評価は区別した上で、その全体を評価しなければなりません。
しかし、行政評価の多くが実施の結果どうであったかというアウトカム評価に傾斜してあり、進行管理(モニタリング)に組み込まれた評価システムが不足しているのが現状であります。