横浜院長の柏です。今年はこの時期とくに寒暖差が激しく、心身の調子を崩されている方も多い印象です。皆様ご自愛下さい。
さて、ゴールデンウイークが明けた5月8日に、新型コロナウイルス感染症が感染法上の2類相当から5類に変更となりました。これにより、国による特別管理は一旦終了し、通常の感染症と同じ扱いとなることになります。思えばわが横浜でダイヤモンド・プリンセス号の感染事案が発生したのが3年前の2020年2月。それから繰り返された緊急事態宣言、アルファ、デルタ、オミクロンといった変異株出現などを経て、ようやくこの日を迎えることとなりました。この間、子どもたちの学校では休校や活動休止、大人の世界でも集会自粛、テレワークの普及など、人同士のつながりがどうしても薄くなったと思います。オンライン授業や会議、テレワークなどはこれからも一部スタンダードに組み込まれていくでしょうが、「人とのつながり」を大切にポストコロナの時代を歩んでいきたいものです。
最近私は、なるべく専門外のところでいろいろ話を聞く機会を作るようにしているのですが、その中で最近こころに残った言葉について今日は書くことにします。
とある僧侶の方の話。コロナ禍は「人生の雨宿り」であって、その間にどれだけ自分を見つめ直す時間が取れたか、それが大切だ、といったお話でした。
この3年間、なかなか外にも思うように出られず、知人との交流の機会もめっきり減ってしまった。感染への不安もあり、人と関われないこともあって気分も塞いでしまう…仕事がない、商売がうまくいかない…どうしても、コロナ禍についてはネガティブなことが語られることが多かったと思います。まあしかし、人生いつも順風満帆というわけにはいきません。とくに今回は、個人のレベルを超えて世の中全体の流れが停滞してしまったわけです。こうした大きな流れに逆らうことは難しく、むしろうまく流れに乗る、流れを利用することも大切です。用事があって出かけている時に出会った急なにわか雨。傘を忘れたあなたは、どこかの軒下で雨が上がるのを待っています。用事があるので焦る気持ちもわかりますが、降ってしまったものは仕方ありません。そこから見える、普段とは違う雨の日の風情を楽しみましょう。コロナ禍の3年間も、長い人生から考えればほんのひととき。人生の「雨宿り」と考え、普段の生活ができないならできないなりにできることを、それこそ普段できないことを考えることができたかどうか。人と関われないならその分を自分と向き合い、改めてゆっくりと自分を、これまでの人生を見つめ直してみる。そんなことが大切なのではないか、という和尚の話だったと理解しました。皆さんのこれからの人生も、逆境のときもあるでしょう。そういう時に不安になり過ぎず、落ち込みすぎず、ああ雨宿りの時期なんだな、と考えてその時を有意義に過ごしてみましょう。
西の方は今日から梅雨に入ったようで、横浜も今週はこれから雨続きの予報です。傘をさしてスタスタ歩くのもいいですが、どこかで少し雨宿りしてみませんか。
今日の一曲はショパンのバラードです。これまで第1番、第4番をご紹介してきましたが、今日は第2番にしましょう。牧歌的で静かな音楽は、中盤からは嵐のような激しさに変わります。一昨年のショパンコンクールの映像から、優勝者ブルース・リウの予選での演奏でどうぞ。ではまた。
コメント
お久しぶりに院長先生のblogを拝見しました。
「人生は、いつもうまくいく訳ではない」から、うまくいかない時には、自分自身と向き合う時間にしてみよう!と言うことですね♪
自分の考えや想いをノートなどに言語化するのもいいですね。
こんにちは 覚えてらっしゃいますか?さくらです 自分が鬱になって通院してた時、高先生に話しましたが実家の父親がアルコール中毒で精神病院に入院しました。又、時期をずらして息子が学校に何回か仮病を使って休んだ事があります。自分が鬱だと家族に伝線する事ってありますか?息子は、今は元気で大学に通学したり好きなsnsの動画にはまって有意義に過ごしています。父親は、去年咽頭癌を患い生きる為に手術をしました。食べる物も制限があり、母親の話ではかなり痩せ細ってしまった様です。話せない分ストレスも溜まっていると思ういます。父親は、雨宿りからきっと出れないように思います。傘が無いから。父の日には、向日葵の花を送ります。小田原のクリニックがInstagramに花の写真を載せてくれて癒されました。ありがとうございます。
しろたん
そうです!言語化するのはとてもいいと思います。ただ、それもしんどい時は無理をしないでやりすごしましょうね。