横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.176 human=mind+body+soul

横浜院長の柏です。例によってingressですが、レベル15から最終レベルの16が遠いですね−。メダルは揃ったのですがAPがまだまだ足りません。日々緑化にいそしまないと、ですね。
そのingressには、グリフハックといって暗号解読コーナーがあります。XMという謎の力を巡る壮大なストーリーが背景にあることもあり、なかなか奥が深いメッセージが多いんですね。
たとえばこのような、HUMANというグリフがあります。これはちょうど、MIND, BODY, SOULの3つが合わさった形をしています。
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BODYは身体、MINDとSOULはどちらも「心」ですが、MINDはより理性的、SOULは感情的、霊的なものをさしています。いわば、それぞれ左脳と右脳に対応するといってもいいでしょうか。たしかに人はこの3つからできていて、どれが欠けても生活に支障を生じます。しかし、もしどれか一つを選べと言われたら・・・皆さんならどれを選びますか。私はSOULでしょうか。人間とは、SOULがMINDの助けを借りつつ、BODYという乗り物に乗って活動するもの、のように思います。MINDに追われる現代社会、SOULを忘れず過ごしましょうね。
さて、キリスト教の三位一体、権力の三権分立など、3という数字はバランスを考えるうえではとても大切です。2では二者の戦い、all or nothingという極端さが生じてしまいます。逆に4では一つが欠けても残り3つの重心で固定されてしまうなど、安定しすぎて必要なダイナミックさに欠けることから、生体の重要な部分を担うにはふさわしくないのです。その点、3はなんとも微妙な数字でして、一つが変化することで重心の位置が簡単に変わります。しかし、一つが突き抜けようとすると2:1の構図になることから、そこにそう簡単に1つが突き抜けることのできない緊迫した絶妙なバランスが成立するのです。これが、生体がダイナミックなダイバーシティを持つ秘密なのでしょう。
精神科領域でも、この3つのバランスというのはよく出てきます。
まず、病気の成り立ちとして、内因(脳)、性格因、外因(環境)の3つのバランスからなるというお話しをしましたね。いろいろな病気がありますが、いずれもこの3つのバランスの崩れがその背景にあります。
神経伝達物質のレベルでは、モノアミンと呼ばれる物質が重要な役割を果たしていますが、これもセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3つがバランスを取っているのが健康な人の脳の働きで、病気の種類によってこの3者のバランスが変わってくるわけです。
心理療法の領域でも、認知行動療法では認知、行動、感情の3者のバランスが治療のターゲットとなりますね。
何事も中庸、バランスが大切なのですが、それを担っているのがこの生体の中での三位一体のシステムなんですね。3者の間で動的平衡状態を保ち、外界からの様々な刺激に対して柔軟に対応できる・・・これが健康な状態なのです。
最近コンサートに行っていない柏ですが、皆さんは一期一会のコンサートの経験はありますか。私は、うろ覚えなのですが、中学の頃に今はなき太田市民会館で聴いた、群響(わが群馬県の誇る、群馬交響楽団)のチャイコフスキー、交響曲第4番のコンサートがそれなんです。そもそも、それまでは5番が好きで4番はそんなに好きではなかったんです。さらに、1楽章では管が鳴ってなくて「うーん」という感じだったのですが、おやおや尻上がりに調子が上がり、最終楽章の盛り上がりは尋常ではありませんでした!会場全体が不思議な一体感と興奮に包まれ、終了後はブラボーと拍手の嵐。しかし何でもアンコールを用意してこなかったとかで((^_^; オイオイ)そのまま終わったという不思議なコンサートでした。
その後、感動の再来を求めてこの曲が演奏されるときは海外オケも含めて何度も出かけているのですが、未だにこの演奏を超える演奏には〜いや他の曲も含めて〜出会えておりません。多感な中学生だったこともあるのでしょうが、ほかの観客の反応もすごかったので、神懸かりコンサートだったことは間違いないと思うんですよね。今日は、バレンボイム/シカゴ響の演奏でどうぞ。あえて終楽章だけのものにしました。ではまた。

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