横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.141 病者の役割を果たす

真影壮一こと「001」、やってることは「宇宙人総理」と同じじゃん、と喝破した横浜院長の柏です。相変わらずイミフの巻頭言ですみません。最近国土緑化運動(INGRESS)に忙しく、更新が滞っております。申し訳ありません。
さて、実はNo.139あたりからうつ病の治療論に入ってきております。No.139ではうつ病の治療目標が寛解導入と再発防止(寛解維持)の両者であること、No.140では病者の役割と、いずれもとても大切なことをお話ししました。病者の役割についてはとくに重要と考えますので、今日はそのダメ押しをしておきましょう。どんな病気であれ、治療とは「病気を持った人」という役割を引き受けるところから始まります。その際、最優先されることは「治ること」です。例えば、健康なときなら多少無理する状況でも「無理をしない」ことが役割になります。ここで無理をしたり、休養を拒否する人は、きつい言い方となりますが「病者の役割」をサボっていることになり、実際なかなかよくなりません。ここで、われわれ精神科・心療内科の場合とくに心配されるのが、ご本人自身、病気であるという認識が曖昧である場合がままあるということです。もちろん、ご家族や周囲の理解のなさは困難を生み出しますが、実は治療上一番大変なのは、他の誰でもなくご本人の理解が十分でない場合です。ご自分が病気とわからないのに、「病者の役割」を果たすことなんかできませんよね。
骨が折れて松葉杖でもついていれば、誰が見ても病人とわかります。内科の病気であっても、たいていは顔色が悪かったり、熱や咳が出たりしてまあ病人らしいわけです。しかし精神科・心療内科の場合、ぱっと見て病気とわかりにくいのがむしろ普通です。待合での皆さんのご様子を見たらおわかりいただけますよね。
実際、そういうことでなかなか周囲の理解が得にくい場合もあるかも知れません。でも、少なくともご本人は、きちんと病気であることを自覚していただきたい。まずは病気であることを受け入れ、自覚して、その上で「病者の役割」を果たすこと。それが、早く元気になるために必要なことなのです。
今日の一曲はオタク編、久々にアニソンにしましょう。80年代、大学時代のアニメには思い入れが強い作品が多いのですが、今日は「六神合体ゴッドマーズ」からエンディングの「愛の金字塔」をどうぞ。これはたしか金曜夕方5時半から4チャンでやってたのですが、5時55分から12チャン(懐かしい響き)で「太陽の牙ダグラム」をやっておりまして(この当時はアニメの黄金時代だと思います)、マーズのエンディングとダグラムのオープニング(どちらも名曲!)が重なり、いつも悩んでいたのが懐かしいですね。

コメント

  1. パパゲーナ より:

    こんにちは、柏先生(^。^)
    “病者の役割”本当に身に沁みる思いで拝読させて頂きました。
    自分自身の病識をしっかり持って、常に体調を低下させる行動ではないだろうか?との思いに照らし合わせて行動を選択しております。
    診察時『ご自分の身体を守れるのはご自分自身ですからね。(それを絶対に)お忘れにならないように。』と柏先生に眼光鋭く戒められたことを、私は決して忘れないようにしています。
    話は唐突に変わりますが、イングレスでレベルを上げるため、駅前のオブジェやモニュメントの前でウロウロしていると、ヒマ人に見えるらしく、勧誘やナンパされたりと面倒なこと夥しいので、しばらく繁華街での活動は自粛です。クリニックに通う女性の患者さんは、くれぐれも気をつけてください(−_−;)

  2. いちご大福 より:

    先生遅くまで起きててごめんなさい
    どうしても気になってしまって眠れなかったので・・
    前回診察の時「病気だから来てもらってます仕事いけてることは凄いこと」と伝えられ、ああ・・やっぱ自分うつなんだ・・とはっとしたというか・・再確認?実感させられました・・でもおかげでコントロールついてないダメな自分をすこし受け入れられました・・
    そして自暴自棄になってごめんなさい・・せっかく先生が治療してくださっているのに・・泣くつもり無くても泣いて先生の目を見れなかったのもあるんですが鋭い視線を感じて見れなかったです・・自分がいけないんですけど・・負の感情振りまいていつも迷惑掛けてしまいすみません汗
    謝りたくて・・気になって書き込み来ちゃいました・・
    大丈夫なときは自分はなんて馬鹿なことかんがえてるんだろうとかこれくらいの感情もコントロールできないのかと思ってましたが・・あーそうか・・これ波なのかなとここ何日か考えて思いました。
    うつの波って長く残るんですか?
    それとも波のせいにして逃げてるだけかな・・・
    先週自制聞かなくなってしまったので
    明日のお仕事試しに少しセーブするように気をつけます
    とある方の本にリハビリの時は七割の力でと読みました・・力加減が難しいです。
    力を抜いたら自分を責めそうですが試してみたくなりました
    そろそろ閉じて寝ます。
    追伸
    そういえば横浜駅西口からクリニック前までで何度が絡まれましたね
    美容関係のよくわかんないのとか
    酔っ払いみたいな人が一緒にご飯いこうよとか・・
    なんか断るのが下手でつれてかれそうになりましたが最近は声かけられたら下向いてお店とかに逃げてます笑
    私ほどの不細工すら誘うとは相当見境ないのかな・・
    先生へ
    もし載せるのにはちょっと困る内容でしたら消しちゃってください汗
    おやすみなさいです

  3. 横浜院長 より:

    パパゲーナさん、いちご大福さん
    あら、お二人そろって書かれるということは、私診察の時ちょっと眼光鋭すぎですかね。
    厳しい眼差しとやさしい眼差しと、使い分けられるようになってこそ一人前の精神科医。
    まだ修行が足りなそうですね・・・。
    なかなか、ご自分を受け入れるというのは時間のかかる作業です。ゆっくり進めていきましょう>いちご大福さん。
    駅からクリニックへの通り(パルナード通りと言うらしいです)は人が多くて、客引きなども多いですよね。私もingress巡回してるとキャバクラのお兄さんに声をかけられます。話に乗らず、まっすぐ歩いていくことが大切ですよ。
    あの通りがつらい場合は、クリニック出て左折→右折→左折で、車の大通に出ます(向かいにセブンイレブン)。そちらの方が人通りは少ないし、客引きもあまりいないと思われます。

  4. パパゲーナ より:

    眼光鋭い。。のワードを気にされていらっしゃるようですが、院長先生、大丈夫ですヨ。
    とても大切な“これだけ主治医として譲れない”という、大切なお話をされるときだけしか、良く切れるメスを患者の胸に翳すような、鬼気迫る眼差しをされたことはありません。
    主治医の“厳愛”と、柏先生を慕う患者さんはそう感じていらっしゃるに違いありません。わたくしもその一人です。