まじっく快斗は終わってしまうし(TVKのハルサーエイカーも)、井上あさひアナにも会えなくなってしまいました・・・。春はもの思いにふける横浜院長の柏です。
うつ病の症状論(一覧はNo.125参照)、8番目は「思考力・集中力減退、決断困難」です。5番目の精神運動制止、6番目の気力減退とも重なってくるところですが、仕事、家事、学業など本業に大きな影響をきたすのがこの症状です。なんとなく頭の回転がついていかない。物覚えが悪くなった。前ならこなせた仕事が回らない。成績が下がってきた・・・。こうした症状からうつ病に気づかれる方が増えてきている印象がありますね。それでも頑張って長く机に向かおうとするのですが、本を開いても頭に入ってこない。活字が上滑りして、意味が捉えられなくなったりします。これが、治療により回復してくると、徐々に活字が頭に入るようになってきます。新聞なら見出し、概要が読めるようになり、さらには細かい記事まで読めるようになる。本ならマンガからはじまり、ライトな本が読めるようになり、しっかり回復すると専門書なども頭に入るようになります。ある意味、どれくらい本が読めるかは回復のよい指標になります。復職するのであれば、仕事に関する書籍もある程度読みこなせるレベルでないといけません。
決断困難・・・物事を決めることがとても難しくなります。仕事というのは(職種にもよりますが)基本的に決断の連続みたいなところがあるわけでして、決断困難は大きな支障となります。仕事はそこで止まってしまい、山積みになってさらに負担が増したり、他の人に影響が出たりすることで、さらに焦り・不安が強まる、という悪循環になります。こうした状態になった場合は、仕事を減らすだけではうまくいかない場合が多く、一度休職を考える必要があります。
思考力低下が重症化すると、とくに高齢者の場合は認知症との区別が難しいことがあります。私もかつて、こうした症状があり、画像上も脳の萎縮があったことから認知症と診断し治療をしていた方が、ある時ころっと元気になって現れた経験があり(要するに誤診したということです)、それからはとくに注意を払って診察しています。こうした状態は「仮性認知症」と呼ばれます。一見認知症に見えるうつ病のことです。認知症になってしまった、と若いのに心配していらっしゃる方もありますが、若年性認知症というのはないわけではないですが極めて稀なことでして、まずはうつ病を念頭に診療を受ける必要があります。うつ病であれば十分に回復が期待されますので、じっくり治療を受けて下さいね。
さて今日の一曲。前回チェンバロ曲のリクエストがありました。チェンバロCembaroとはドイツ語でして、英語ではハープシコードharpsichord、フランス語ではクラブサンclavecinですね。ピアノの前身となった楽器で、ピアノがハンマーで弦をたたくのに対して、チェンバロは弦をはじいて音を出すという違いがあります。今日は私の大好きなスカルラッティのソナタから、ロ短調K.87(L.33)をどうぞ。
こちらはピアノ版。私の敬愛するホロヴィッツです。
コメント
「思考力・集中力減退、決断困難」まさに「うつ病あるある」でした。
そうそう!そうなんだよねーーーーッ!!!! 絶叫しました。(もちろん心の中でですが。)
何にも読めない、書けない、考えがまとまらない。本当に苦しいですよね。
連日、ドイツの飛行機墜落がニュースになっていますが、この副操縦士は双極性障害だったそうですね。たくさんの犠牲者を出した彼の行為はもちろん許されざることではありませんが、同じ病を煩う者としては複雑な思いがします。
念願の職業についてこれから!というときに「できない」ことに対する苦しみや恐怖は、私も嫌というほど味わってきたので「破られた診断書が見つかった」「会社に報告しなかった」という彼の行動は、正直、どうしても共感してしまいます。
彼のように苦しんでいる人をはじめ、多くの人に「適切な治療をすれば治る」ということをもっといろんな人に知ってもらいたいですね。
今回の報道によって、同じように精神疾患をもつ人たちが更に生きにくくならないことを強く願います。
ドイツの副操縦士さんの事件についてはmos-mosさんと同じ様な事を感じました。
なんて身勝手な。と思う反面 わかる部分もあるからです。
また お医者様の外部に漏らしてはいけない義務の範疇というものについてもどういうものなのかな。と思いました。お医者様が何らかの手をうっていれば。と思う反面 プライバシーは守られるべきで だからこそ安心して医療をうけられるのだ。とも思っていますし。
この極端な事件で 鬱やその他の心の病 また精神科に通院している。またはしていた。ということで 誤解を受け易くなり せっかく職場復帰した方々が嫌な思いをされないようにと願っています。
決断困難、これはもうイヤというほど経験しました(泣笑)些細な事では、椅子に座りながら髪にブラシをかけている時にトイレに行きたくなって、トイレに先に行こうか、キチンと髪を梳かし終わってからトイレに行こうかブラシを持ったまま立ったり座ったり、立ったり座ったり(苦笑)些細なことから大事なことまで、迷って迷って、とても疲れました。この症状は今でもワタクシの体調悪化のバロメーターになっています。それと、ワタクシの場合、頻繁に記憶が飛ぶ症状が良くありました。ぶっちゃけ、ウツのために気持ちが常にうわずった状態で不安定もいいところだったのだと思います (((°[]°;;))) 本当にウツって苦しい病気。。。です。
最近、後続の方が国際基督教大学にご入学されたとのニュースが多すぎて、国際委基督教大学にはつらい思い出がある私としては古傷が痛み、夜中にお菓子をむちゃ食いするなど、つらい日々を送っています。これから話すことは国際基督教大学を目指している方、卒業された方など関係者の方に前もってお詫びを入れてからお話ししたいと思います。私が高校生のころ通っていた予備校で、国際基督教大学出身の自称ジャーナリストの講師が、私の志望大学(母校になりました)を侮辱したのです。今まで忘れていたのですが、テレビでしきりにその名を聞くと、あの悔しさと怒りがこみ上げてきます。なぜ、自分の大学が侮辱されなければならなかったのかと言えば、考えられるのはちょっと右側だったことです。侮辱されたもう一つの大学はかなり右だったので、団塊の世代の学生運動やっていた左翼だったのかもしれません。私は学生運動をやっていたことを英雄的に語る人が嫌いです。いかなる理由があっても、暴力で学校をめちゃくちゃにするなど、許されるものではないと考えていました。その推測が間違っていても、やはり侮辱と言う行為は、許せないと思います。ICUならオレだって入って出たぜ!ODで意識不明になってですが(笑)。
そのせいではないのですが、私は自分の母校を好きになれませんでした。母校愛もないのに母校を侮辱されたことに怒りを感じるのも変ですがね。もう一度言いますが、侮辱と言う行為が許せなかったのです。
しかし、他人を安易に侮辱できる人間は、きっと自分自身も何らかの理不尽な差別や侮辱を受けたことがあるのかもしれません。自分が受けた理不尽な行為を自分も誰かにそうすることしかできないなら、それは哀れな話だと思います。
私は、もし東大に入っていても、きっとこの病気にはなっていたと思います。病気は苦しいですが、わたしは精神障害者になったことを誇りに思っています。そしてピアミーティングで会った人たち、他の精神障害者の集まりで出会った人たち、ここに書き込みをして集まってきているみなさんに出会えてよかったと、本当に思うのです。
「竹内は夕方かよ。」 「下平はYGのとかよ。」 と特定局のアナに不満です。 ちょっと前は市川さん妊娠って、結婚してたのか?
高1のときのクラスメートが翻訳したミステリーが昨日発売ということで書店に行ったものの入荷待ち。長いストーリーも読めるようになってきたのに残念でした。替わりに池上彰氏オススメの「ギリシア哲学」の本購入。
これで脳内能力を上げたいと思います。
しかし、左手の2本の指の状態。原因がわかりましたが手術の可能性大。不安が募ります。
主治医、元妻の母校の群馬大出身ではないですが。
さて、チェンバロのリクエストへのお応えありがとうございました。
これですよ、これ!
この物憂げな感じが神髄だと思います。
バッハの「弦楽器でも聴きたい!」(先日のギターフェスでは多かったです)ような明るめの曲より憂さですね。 ってココロ病んでる?
みなさんこんにちは。
mos-mosさん、匿名さん
ドイツの副操縦士さんの件ですが、難しい問題です。最近、道路交通法の改正などを受けて、運転免許更新にあたり医師の診断書を求められることが増えています。しかし、我々は安全運転が可能かどうか調べるために診断を下しているわけではなく、またそうした評価手段を持っているわけでもありません。こういうことは免許センターでシミュレータを使うなり適切な方法があるはずで、医師への丸投げには憤りを感じております。
パパゲーナさん
記憶が飛ぶ、というのは思考力・集中力減退の最たるものだと思います。調子の悪い時のこと、覚えていない方は多いですよ。本当につらい記憶は飛ばしてしまう、という生体のメカニズムも関与しているかも知れませんが。
まねきねこさん
たしかに国際基督教大学も集中治療室もICUですね。
隊長さん
ギリシア哲学、いいですね。ソクラテス、プラトン、アリストテレス・・・今度感想教えて下さいね。
あ~ホロビッツいいですねぇ美しいです
でもこのくらいの年でしたでしょうか?評論家にひび割れた骨董品なんて言われてましたね
そうかしら?とても素敵だけど
あ~やっぱりピアノやろう☆何か病気のことじゃなくてごめなさい