横浜院長の柏です。秋口は何かと忙しく、すっかりご無沙汰してしまいました(汗)。その間に仮面ライダー鎧武も最終回、いや感動しました。平成ライダー史上最高傑作でしょう(これまで私は555押しでした)。最終回前回も出色でしたし、最終回の「後日談」バージョンははずすことが多いのですが、今回は未解決部分をきちんと整理してすっきり完結でしたね。若手俳優たちも名演技でした。主人公の結末も、ブレイドを思わせる「自ら選んだ悲劇」ではあるものの、未来へ向けての希望を感じさせました。「人は変わることができる」このメッセージは、皆さんに向けられていますよ。
さあ、鬱の謎解きを再開しましょうか。前回は国語辞典(広辞苑)から探検を始めました。さらに「鬱の森」の奥へ入るため、今日は漢和辞典を引いてみましょう。うちにあった、角川新字源です。
(1)しげる。木が群がりしげる。
(2)さかんなさま。
(3)あつまる。つもる。むすばれる。
ア)ふさがる。たまる。とどこおって通じない。
イ)むす。熱気がこもる。むしあつい。
ウ)雲気が集まり結ぶ。
エ)気がふさがる。うれえる。ものおもう。
オ)不満がつもる。うらむ。いきどおる。
(4)くさい(臭)。くさってにおう。
(5)香草の名。鬱金香。
(6)にわうめ。ゆすらうめに似た気。郁李。
広辞苑の一番は「草木の茂るさま」でしたが、こちらも一番は似た状況ですね。しかし、そのあとを見ていると何となくつかめてきませんか。
しげる、さかんだ→あつまる→ふさがる、とどこおる→むす→気がふさがる
この一連の流れですね。木々が盛んに生い茂ると、木々の間は光が届かず風も滞る。この「ふさがる(塞がる)」が「気が塞がる」につながるわけですね。この「塞がる」という言葉のイメージも、鬱をよく表現しているように感じます。
人間の鬱もよく考えると同じことも言えます。仕事に人間関係に、盛んに一生懸命やっている、そのうちに仕事がたまりとどこおり、あるいは人間関係がもつれストレスがつもり、そして気がふさがっていく・・・植物と同じだと思いませんか。次回以降、うつのメカニズムについてさらに考えて行きましょう。
さて今日の一曲です。皆さんは、「一番美しい旋律(メロディーライン)」は?と聞かれたら何と答えますか。私は、第100回記念でご紹介した「モルダウ」、白鳥の湖の「情景」などが思い浮かびますが、あともう一つ。それは、カッチーニのアヴェ・マリアです。小学校からブルックナーを聴いていたクラシックオタクの私ですが、この曲を知ったのは新しく、それは10年前だったくらいでしょうか。当直先の東村山から横浜へと車を走らせている途中、NHK-FMから聞こえてきたのがこの曲でした。雷に打たれたような感動を得たことを思い出します(要するに感じやすい(笑))。この時聴いたソプラノが誰だったのかいまだにわからずいろいろ聴いているですが、なかなかこの時ほどの感動は得られません。そういうものなのでしょうね。今日は、Inessa Galanteのソプラノでどうぞ。
コメント
こんにちは。
明治の文豪諸氏も、「憂鬱」という字句を好んで使用した、という説もあるやに聞いてますが、どうなんでしょう。ちなみに私の敬愛する漫画「こち亀」にも、憂鬱というキャラクターが登場します。
先生は仮面ライダーにも造詣が深いのですね。
自分は日曜日の早朝なんで、早起きして視る根性がないのが実態です(笑)歴代イケメン俳優(松坂桃李、水嶋ヒロ、佐藤健もでしたかね)を主役、グラビアアイドルもレギュラー出演という軸もあるようですが、大人の鑑賞にも耐えうる脚本や人物設定なのでしょうかね。
先生が、今年最初にブログに書かれたマザー=テレサの言葉が最近フッと心に浮かんできました。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
毎日、太陽の光を吸い込みながら、前向きに考えるように心がけています。
先生こんばんわ!
この前、先生からいただいた指摘とアドバイス、はっとしました。
痛いとこでもあり、うーんと考え込んでます。
植物のような感じ…なるほど納得です。
先生、ほんとクラシックとヒーロー好きですね(^∇^)
好きなものがあるって大切ですね。
私も好きな事、得意な事、大切にします。
先生のオススメの音楽聴くとよく寝れます。
不思議ですね。
クラシックは…私、『木星』聞くと勇気が出ます。カッコイイですよね
…同じクラシックでもやっぱり違うんでしょうか?
院長先生、こんにちは(^-^)♪
カッチーニのアヴェ•マリア、本当に美しいですね。私も一昔前にカウンターテナーのスラヴァの歌うこの曲を聴いて、とても衝撃を受け、CDを買いに走った一人です(エヘヘ、ミーハー丸出しf^_^;))
悲しくなるくらい美しい短調で綴られていくこの曲てすが、スラヴァのオリジナルでは最終部長調に転調して結ばれておりまして、えもいわれぬ慰めと、救いを感じて幸せな気持ちになります。
自分はカウンターテナー版しか聴いた事が無く、今回ご紹介頂いて初めてソプラノで拝聴いたしまた。悲しくなるほど、魂を揺さぶられるほど美しい!ありがとうございました♪
パンダマン3世さん
こち亀はよく読みましたが、憂鬱は知りませんでした。巻数多すぎですよね・・・。
ライダー・・・はい、十分に大人の観賞に耐えうる・・・ん?私が子供なだけ??
Anonymousさん
ありがとうございます。時々思い出し、かみしめていただけるとよい言葉だと思います。
苺大福さん
木星。ホルストですね。私も大好きですよ。
「ジュピター」で一躍有名になりましたが、私達の世代は土曜洋画劇場のエンディングのイメージが強かったりもします。
初コメント失礼いたします。
うつ状態を「塞がる」という表現で表すのは、とても適切なように感じました。
どこかで、「八方塞がりなら上がある」というような表現を目にしましたが、私のうつの場合、上も塞がっているんです(´・ω・`)
それとも、上が塞がっていると思ってしまっているだけなのかしら?
最近YouTubeを1日見ていることが多いのですが、私の好きなYouTuberさんが柏先生におすすめの動画をアップしていたので、URLをのせておきます♪
http://youtu.be/ZRJhlIEivRU?list=LLH2IMEGLEntXsebLWWpnJMw
仮面ライダー鎧武、最終回を観ました。人間は愚かで過ちを繰り返すけれど、何度でもやり直せるというセリフには感動しました。もともとは子供向きですが大人が観ても興味深いように工夫されていると何かで読んだことがあります。つまり親子で楽しめるという狙いがあるそうですね。私はストーリー性はこだわらず、変身シーンとアクションシーンが楽しみなんですけど(^^;)。「燃えよ!ドラゴン」だって、ストーリーは大したことないのですから。仮面ライダーシリーズはアイディアがすごいと思います。今回はフルーツがモチーフでしたよね。ファンタジーとアクションの見事な融合、唸りました。
仮面ライダードライブは毎週観ようと思っています。スーツ姿の公務員ライダーって初めてじゃないですか?変身する人はジーンズ姿の似合う俳優さんばかりでしたから。片岡鶴太郎さんなんて大物俳優も出るんですね。日曜日は仮面ライダードライブと奇皇后、2大アクションドラマで楽しみます。
私も人の名前が出てこないということが良くあります。年齢が年齢なので更年期だと納得しています。なぜかトイレで思い出すことが多いです。もう、思い出せればいいやと割り切っていますが、漢字をど忘れするのは情けないです。特に自分の住所の漢字を微妙に忘れたときはやはりショックでした。
パパゲーナさん
ピカルディの三度、ですね。そのバージョンは知らないなぁ。
ぜひ聴いてみたいですね。
しろたんさん
なぜに、左から3番目?(^_^;
上も塞がってます?必ずどこか空いていますよ。
動画ありがとうございます。どうせならTシャツ5枚作ってほしかった(^_^)
まねきねこさん
鶴太郎、久々に見ましたね。
手書きカルテなので、時々漢字が出てこなくてひらがなで書いています(汗)。
患者さんが出た後書く時は、iPhoneで変換して確認。情けなや。