「母が肺ガンと診断されました。医師に告知を勧められていますが、どのように伝えるべきか悩んでいます。」35歳・男性からの相談です。
ご相談者のお母様(67歳)は胸の痛みや咳が長引いていたため検査したところ、肺ガンが見つかりました。医師に病名の告知を勧められましたが、「母は気が弱いのでガンと知ったらショックを受けるだろうと思い悩んでいる」と言います。
以前はガンなどを告知しないことが多い時期もありました。しかし現在は病状について十分に伝えないままに治療をすることはできませんので、告知は当然のこととなっています。 告知の際にはやはり配慮が必要です。まずは担当医師の話や文献、ネット等で情報を集め、病状や治療法についての「客観的事実」を伝えて下さい。現在は様々な治療法が確立され、ガンは必ずしも「不治の病」ではなくなっています。お母様にも認識を改めてもらうことが大切です。
多くの人は事実を知らされるとまずは拒絶し、やがて「なぜ自分が」と怒り、悲しみ、その上でようやく受け入れらます。こうした心の動きを知っていると、お母様の気持ちに寄り添いやすくなると思います。
生きる希望を持っている人の方が救命率が高いというデータもありますので、前向きに治療に取り組めるように、家族も支えてあげてほしいと思います。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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