こころの健康アラカルト

うつ病と双極性障害の違いは?

この記事はこちらからの続きです。
うつ病と似ている双極性障害についてのお話しの2回目です。
うつ病と双極性障害の異なる点とはどのようなものでしょうか。 うつ病は、落ち込みとそうでない状態のある単極性うつです。双極性障害は、うつ状態と躁(そう)状態が繰り返します。 うつ状態のときはどちらもよく似ていますが、双極性障害は典型的なうつ病の症状を満たしていないものです。状況によって落ち込んだり、元気になったりする非定型うつとも似ています。
躁状態の特徴は、気分が高揚して多弁になる、イライラ感を募らせる、自分が偉くなった気がする、人の粗が見えて非難攻撃する、浪費するなどです。躁状態になると気分がいいので、通院が途絶えてしまう患者さんもいますが、「一見、軽い躁状態なので大丈夫」と思っても、突然自殺を図るようなリスクが高いのも特徴です。
治療法は、軽い躁状態になると、その後うつ状態になることが多いため、躁状態を抑える治療を行います。
また、環境要因に大きく反応するため、家庭や職場なども含めた環境調整が大切です。よく似ているうつ病や非定型うつ病と治療法が異なるため、まずは心療内科などで相談をしてください。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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