「中学受験を控えた娘の勉強量が減っています。どのように声をかけたら良いでしょうか」40歳・女性からの相談です。
ご相談者の娘さんは、自ら「中学受験したい」と言ってきたため、昨年から塾に通い始めました。これまでは成績も志望校のレベルを満たして順調でしたが、最近、テストの成績が悪かったことをきっかけに意欲が薄れ、勉強に身が入らなくなったそうです。ご相談者は「結果はともかく、一度決めたことを投げ出すことはさせたくない」と思い、きつい言葉で勉強するように言うことも多く、そのため親子関係も険悪になっているそうです。
これまで高かった意欲が失われる背景には様々な要因が考えられます。まずは娘さんがなぜ中学受験をしたいと考えたのか、よく話し合って下さい。実は仲の良い友人と同じ中学に行くことを目指していたのに、友人との関係が思わしくなくなったのかもしれません。 従来とは別の「やりたいこと」が出てきた可能性もあります。新しい希望や目標を達成する手段として受験が合理的なら勉強を続けた方が良いと思いますが、そうでないなら受験にこだわる必要はないと思います。
こうした背景がないのに、学校に行けない、食欲がないなど全般的に意欲が低下している場合は、過労や燃え尽き症候群、軽度のうつ病の可能性もあります。専門家にご相談下さい。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
コメント