横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.112 鬱と欝

横浜院長の柏です。みなさん、前回の宿題はできましたか?

これですね。なかなか大変な文字です。さあ、どうやって覚えますか?ふっふっふ。実は必殺技があるんです。こちらの歌をお聞き下さい。ページ中段、左端の視聴ボタンを押してお聞き下さいね。私の敬愛する嘉門達夫大先生の「鬱」という曲です。150円ですので、気に入られたらご購入下さいね(別にアフィリエーターではないですが)。
この字はなんと29画あります。親鸞の「鸞」の30画には負けますが、総画索引でも一番後ろの方に来る漢字です。どうしてこんな字になったのか、ちょっと探検してみましょう。こういう時は辞書ですね。
まずは国語辞典。広辞苑から引用します。

うつ【鬱/欝】

(1)草木の茂るさま。物事の盛んなさま。 「鬱蒼・鬱勃(うつぼつ)」
(2)気のふさぐこと。 「ーを散ずる」「憂鬱・沈鬱」

ここに出てくるように、「うつ」には欝という字体もあります。こちらも難しいですね。さて広辞苑ですが、何と、私たちが考える「うつ」のイメージは2番目に出てきますね。辞書は、より本質的な意味から順に並んでいるものですから、この(1)をよく見る必要がありますね。草木が茂る、物事が盛んである・・・なんだか、「うつ」とは一見反対のようなこの意味、どういうことでしょうか。「鬱蒼」はたしかに木が生い茂る様ですね。「鬱勃」?なんじゃそりゃ?ということで、これも広辞苑でひいてみましょう。

うつぼつ【鬱勃】

(1)雲などの盛んに起るさま。また、草木が盛んに茂るさま。
(2)胸中に満ちた意気が、まさに外にあふれようとするさま。「−たる闘志」

(2)の意味など、まさに「うつ」の正反対のようですが・・・。
さあ、この謎をどう解きましょうか。次回に続きます。

今日の一曲は特撮オタク上級編にしましょうか。

「帰ってきたウルトラマン」の主題歌になるはずだった、「戦え ウルトラマン」です。放送開始直前に差し替えられたとか。実際の主題歌もよい曲ですが、こちらも名曲で甲乙つけがたいですね。私がこの曲を知ったのは、大学時代のDAICONのイベントででした。我ながらオタクですね(笑)。DAICONをご存じの方はあまりおられないかと思いますが、エヴァ好きを自認される方なら、その歴史を語る上ではずせないですよ。と、大多数の方には意味不明のまま、次回に続きます(笑)。

コメント

  1. パンダマン3世 より:

    こんにちは。真夏の猛暑が幻のように一気に秋めいたかと思いきや・・残暑厳しい折ですが、いかがお過ごしでしょうか。
    「鬱」という漢字、自分も受験生だった(遠い昔)折込チラシの裏とかに、必死に書いて覚えた記憶があります。なかなか覚えられませんでしたが。
    「林の中でキャンプした。缶が落ちていて米(※)を火(ヒ)で炊いたら風(彡)が吹いたワ~」とか、「憂鬱」なリンカーン大統領(林缶)は(ワ)、アメリカン(※)コーヒー三杯(彡)飲んだ」とかいう覚え方もあるんですね。そういえば、「薔薇」という漢字も、いざ書けと言われると、書けませんなぁ。

  2. 匿名 より:

    パンダマン3世さん
    こんにちは。1世さん、2世さんにもお会いしたいですね(^_^)
    すごいですねぇ。そんな覚え方があるとは。
    「薔薇」は昔一生懸命練習したので今でも書けますよ!!

  3. まねきねこ より:

    思い出したのですが、ウツと言う字は見るからに憂鬱になりそうな漢字だとどこかで読みました。おそらくウツに相当する英語やフランス語などは見てもそんなに憂鬱になる文字ではないと思います。中国4000年の文化はやはり偉大です。それに匹敵する偉大さは、お絵かき歌のような鬱の漢字の覚え方ですね。「薔薇」と言う漢字も読めるけれど書けません。「醤油」もかなり手ごわいですし。
     戦時中の新聞を読むと旧字体ばかりで、昔の人は偉かったなあ~と思います。なんとか読めるけれど書けないw。パソコンで便利になってしまって、ちょっと残念かもしれません。一昔前の人は辞書を映して書いていたのですから。もっとも自分が学生のころは手書きでしたけど。最後の手書き世代としては、このまま便利さに埋没したくないというファイトも少しは残っています。ほんの少しですけれど。

  4. 横浜院長 より:

    9/18の匿名は私です。名前入れ忘れたようです(汗)。
    まねきねこさん
    「最後の手書き世代」たしかにそうかも知れませんね。
    長男のフリック入力の早いこと早いこと(@_@)
    しかし漢字が全然書けないんだなコイツが。

  5. ピーコちゃん より:

    書けました!
    もう15年以上も前になりますが、漢字検定2級合格、&準1級の勉強(こちらは不合格)だったこともあり、なんとか書けました!
    とは言え、通常の生活では、以前大鬱を何度か経験した結果なのか、生活に必要な小学低学年並の漢字も書けず、時にはひらがなさえ迷ったり、住所も覚えられない有様です。
    役所から送られてくる通知も、長文だと理解できずに友人に頼る始末です。
    趣味で月に20冊は読破していた読書は、全く無理です。
    どうしたもんでしょうねぇ。
    やはり脳の委縮のせいでしょうか?

  6. mos-mos より:

    ピーコちゃん さん
    すっごくわかります!
    私も鬱のまえには何の問題なく書けていた漢字や、名称(人の顔と名前をあわせるのは元々DNAレベルでダメなのですが、笑。)など、出てこなくなりました。
    うつ中、休んでいたのもあってか、字が以前より更に汚い…(*_*;
    前は誤魔化さずに書いていた部分がどうも崩れてしまってうまく楷書体になってくれないのが本当に困ります。PC当たり前の世の中ですが、人に渡すメモや手書きの伝票などを書くことも多いので大変ですよね。
    このあたりも、うつの症状のひとつなのでしょうか?
    今後の、うつのお話のなかで解説のリクエストします。

  7. 横浜院長 より:

    ピーコちゃん、mos-mosさん
    漢字が出てこない、本が読めないというのはうつ病に伴う「認知障害」によるものでしょう。
    うつ病は気分だけでなく、思考や行動にも影響をもたらします。
    字が綺麗に書けない、というのも同様の背景が可能性としては高いでしょう。
    たしかにうつ病で脳の一部が萎縮するという知見はありますが、同時に治療によりその萎縮が回復することも知られています。認知障害も、回復可能な障害です。しっかり治していきましょう。