こころの健康アラカルト

朝起きられず学校に行けない

子どもが朝起きられず休みがちに・・・。
「起立性調節障害」と子どもの心の病についてお話ししましょう。
起立性調節障害とは、夜更かしや不規則な生活、偏食などにより、自律神経の調節障害が起きる疾患で、不登校の原因の一つとも考えられています。朝、起きられない、血圧低下による立ちくらみや目まい、頭痛、腹痛、吐き気などの症状が見られ、無理に登校させようとすると途中で帰ってきてしまうケースも多いです。最近では、小児期うつ病や不安障害、双極性障害などが背景にある場合も考えられ、対応に注意が必要です。
大人のうつ病は非定型うつ病を除いて、状況によらず一様に憂うつでおっくうに感じることが多いですが、子どもは環境要因による影響を大きく受けます。そのため、必ずしも抗うつ剤を使わなくても、環境を調節することで症状が改善することも少なくないです。
子どもの様子で注意したいポイントは、学校に行けない日が続いている、または帰ってきてぐったりしている、イライラしているなどの様子があれば、早めに医師に相談してください。場合によっては、学校と連携しながら対応することも必要です。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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