外出後、火の元や鍵など何度も確認しないと気が済まない・・・。 確認過多症候群についてお話ししましょう。
考えられる背景疾患は、一概に強迫性障害とは限らず、過度のチェック癖や手洗いなどの強迫症状自体はうつ病、双極性障害、統合失調症、不安障害といったあらゆる心の病で見られます。ほかの症状がなく、強迫症状だけが目立つ場合は、強迫性障害と診断されることが多いです。
強迫性障害の治療法は、行動療法と投薬が主な治療法です。行動慮法では段階を追って確認行動を制限していくことで症状を改善していきます。最近は書籍やインターネットで「軽症の場合は行動慮法だけで対応できる」という記載がされていることもありますが、自己診断・自己治療には注意が必要です。
注意したい点は、自己診断で強迫性障害と思い込み、ほかの疾患を見逃して悪化させてしまうこともあります。また、強迫性障害の場合も、自己流で行動療法だけを行うより、専門家と相談しながら症状によってお薬を使うなど細かな治療を行うことで改善率が高くなることが多いと思われます。まずは早めの相談が大切です。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
コメント