一見してうつ病と気付きにくい「偽痴呆」や「仮面うつ病」「季節性うつ病」についてお話ししましょう。
偽痴呆とは、”仮性認知症”とも呼ばれ、特に高齢者がうつ病になった場合に言われることがあります。うつ病では思考の停止により、集中力の低下や維持が困難になることがあります。うわの空で聞いていて覚えていなかったり、思い出すのに時間がかかってしまったりする状態が、あたかも認知症のように見えます。認知症とは異なるため、うつ病の軽快とともに症状は改善します。
仮面うつ病とは、うつ病は気分の落ち込みのほか、体に症状が出やすい疾患です。程度が軽い時期においては、頭痛・肩こり・腰痛などの身体症状しか出ないこともあります。表面に現れている身体症状の検査をしても原因が分からず、なかなか改善されない場合に、実はうつ病が隠れているということも。これを”仮面うつ病”といいます。
季節性うつ病とは、日照時間が短くなる冬場など一定の季節になると、気分の落ち込み、疲労感などの症状が現れ、そのサイクルを毎年繰り返します。
つらい症状がある場合は我慢せず、早めに相談を。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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