若い人に多いという「非定型うつ病」「新型うつ病」について、2回にわたりお話ししましょう。
非定型うつ病とは、気分の落ち込み、意欲・集中力の低下などうつ病の主な症状があり、状況によって反応性が異なるのが特徴です。
典型的なうつ病には食欲の低下や不眠(早朝覚醒・熟眠障害・中途覚醒など)がみられますが、非定型うつ病は落ち込むと過度に食べてしまう過食や、いくら寝ても眠くなる過眠の傾向があります。さらに身体が鉛のように重く、一日中動けなかったり、対人関係に過敏になり、ちょっとした他人の批判を過剰に受け止めて落ち込んでしまうようなことも。また、うつ病は終始落ち込んだり、意欲がわかないことが多いですが、非定型うつ病では状況によって気分が変わります。例えば仕事には行けないのに遊びには行けるなど、周囲から「なまけている」と誤解されやすい病気でもあります。
治療法は、非定型うつ病のための抗うつ剤も徐々に増えてきましたが、薬物療法が十分に確立されておらず、典型的なうつ病よりも改善に乏しいことが多いです。 気になる場合は、早めに医師に相談をしてください。
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ハートクリニック院長 浅井逸郎
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