こころの健康アラカルト

帰宅後の会話が億劫

「仕事で疲れて帰宅。家族との会話が億劫です。イライラして言葉や態度に出てしまうこともあり、その対応が家族内の疎外感につながっているようで悩んでいます。」40代後半男性からの質問です。
まず考えられるのが過労です。仕事中に休憩すらできないような環境にあったり、人間関係に問題があり職場で疎外感を感じている場合などには、帰宅後に家族との会話が億劫になると考えられます。
また、家庭内は妻と子どもが密接な関係にあることに気づかず、疎外感に悩むということもあります。
妻は夫に対し、仕事ばかりではなく家事をもっと手伝って欲しいと考え、一方夫は仕事が大変で家事ができないのは仕方がないと考えています。つまり、夫婦で意識の違いがあるのです。
質問者の場合、まずしっかりと現状認識をすることが重要でしょう。 疎外感を和らげるアプローチは2つあります。1つは、仕事中心の生活を見直し、体力および時間に余裕を持つことを心掛ける。もう1つは、妻との考え方の違いを認識し、母と子の密接な関係に気付くことでそもそも家庭内で多少の疎外感があるのは当然として受け入れることです。
注意が必要なのは、そこまで仕事が忙しい訳でもないのに、会話が億劫になっている場合です。うつ病や双極性障害、不安障害などが考えられます。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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