「クリスマスが近づき、世間はプレゼントや恋愛の話題で盛り上がっていますが、まったく関心がありません。寂しくもないので、友人からは変わっていると指摘されます。」20代男性の方からの質問です。
クリスマスなどのイベントが近づいても、恋人や家族が身近にいなければ、寂しいと感じるのは一般的な反応でしょう。
一方で、育ってきた環境によって、クリスマスなどのイベントに全く関心を持たないという人もいます。これは考え方の違いであったり、思想信条が関係しているケースと言えるので、病気とは関係ないと言えます。
しかし、子どもの頃からクリスマスにはツリーを飾り、家族でケーキを食べ、プレゼントを交換するなど、イベントを楽しむ環境にいたにもかかわらず、近年は楽しむ気にならないようであれば注意が必要です。心の病気の可能性を否定できません。
例えば統合失調症は、季節の変化に対する反応が薄れていく症状がありますし、うつ病は世間とのかかわりが億劫に感じて一人を好む傾向があります。さらに、物事に関心が無い人には、発達障害が潜んでいることも考えられます。
いずれにしても、質問のケースは、一概に心の病気とは言えません。しかし、不安であれば専門医に相談して因果関係を確認するのも一つの対策です。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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