「冷房をすぐに消してしまうなど、夫が節電を強要。あまりのしつこさに心の病を疑ってしまいます。」こんな質問がありました。
男女で言えば、一般的に女性は冷えに弱いため、質問のようなケースは女性に多いものです。しかし、夫が節電を強要するというケースは珍しいでしょう。
あまりにもしつこいということですが、節電に対するその人の考え方、信念の問題の可能性もあるので、これだけで心の病気とは言えません。じっくり話し合う必要があります。 考えうる心の病気としては、不安障害、強迫性障害、うつ病などがあります。節電を口実に、実は冷房機器の音が気になってしょうがないというケースも考えられます。そのほかにも、洗面についた髪やテーブルの埃などを執拗に気にする、帰宅後10分から20分も手洗いをする、自宅を出る時に施錠を何回もチェックするなどの行動があるときは、強迫性障害の可能性が大きいと思われます。
これらに加えて、だるさや疲労感など身体的な症状を伴うようであればうつ病などの可能性もでてきます。
質問の場合、どうして節電を強要するのか、その背景に何があるのかを知るためにも、やはりまずは話し合うことが得策。信念の問題であれば、生活スタイルを改めるべきでしょう。信念の問題ではなく、理由が不明であれば専門医に相談することをお勧めします。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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