こころの健康アラカルト

子どもの食品、放射線量が気になる

「子どもが摂取する食品の放射線量がとても気になります。小学校の給食は、国の基準を大幅に下回るものの、限りなくゼロに近いものでないと納得できません。教育委員会などにも働きかけています。少し過剰反応でしょうか。」30代の主婦の方から質問がありました。
放射線量を気にすることで不安になり、恐怖感をも覚える人がいます。チェルノブイリの原発事故においても、ドイツで同様に食品の放射線量を危ぶむ声が上がりました。 例えば同じ野菜であっても産地で選ぶ人は、少なくないでしょう。子どもをはじめ自分自身の健康を守ろうと、その使命に忠実なのです。
教育委員会にまで働きかけるのが、一般的かどうか疑問もありますが、個人の信念に基づく行動なので、過剰感能とは言い切れません。100%安全な給食を求めるのも、1つの考え方です。
しかし、放射線量を限りなくゼロにしたいと考えても、世間が同じように行動してくれない、誰も相手にしてくれないと感じ、孤立無援になり、ひどい落ち込みや憂うつ、集中力の低下、自己評価の悪化、無力感、また動悸や目まい、立ちくらみなどがあれば、注意が必要です。
その上、他人を非難したり怒鳴るなど、自制できない傾向があれば、専門医に相談することをお勧めします。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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