872 二次元にしか恋ができない
「アニメやドラマ、小説などの登場人物にしか恋ができません。生身の人間に興味はあるものの、好意が持てない。これは心の病気と関係するのでしょうか。」23歳の女性からの質問です。
二次元の存在に憧れ、恋心を持つということは、特別なことではありません。小学校の高学年から中学生ごろには、よく見られることです。
一般的には、心身の成長とともに興味の対象が生身の存在に移っていきます。ラブレターを書いたり、卒業式に好意をいだく相手からボタンをもらったりと、中学2,3年くらいには現実的になっていることが多いと思います。
質問者のように23歳で生身の人間に好意が持てないというケースは、精神的な成長が少し遅いと考えられるものの、特に心の問題があるとは考えにくいでしょう。 現実の面白さを味わっていない、理想が高すぎる、ただ心惹かれる男性が現れていないなどの理由もあるのではないでしょうか。
今日では30代での結婚が増加しており、それに象徴されるように10年ほど心の発達もずれ込んでいると考えるのが自然です。
しかし、男性に恐怖心を持っていたり、うまく付き合うことができないなど、日常生活に支障をきたすようであれば、カウンセリングなどでの改善が期待できます。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
コメント