「他人の不幸を望んでいる自分がいます。友だち同士や職場などでも『失敗すればいいのに』などと考えています。これは少し異常なことでしょうか。」こんな質問が。
例えば、職場が競争を奨励するような環境であれば、競争意識の高い人が多く、質問内容のように、人の失敗を望むようになることもあるでしょう。また、勝ち負けがハッキリしている「ゼロサム」の世界、例えばスポーツの世界などでも同様のケースが考えられます。ですので、これらのような環境にいるのであれば、あまり心配することはないと考えます。 しかし、このような環境にないのにも関わらず、他人の失敗を望むようであれば、注意が必要です。
本来、利害関係のないはずの友人にも嫉妬するような場合は、物事の捉え方、考え方に偏りがあるといえます。その他、親子や兄弟など家庭環境、育ち方に何らかの問題があるケースも想定できます。生まれ育った環境に問題がある場合は、カウンセリングでの対応が可能です。
周りに有能な友人がいることは誇らしいことであるとともに、本人も様々な恩恵を得ることができ、有利な面が多くあると思います。それにも関わらず、失敗を望んでしまうのであれば、やはり心の働きに問題があると言えるでしょう。専門家に相談することをお勧めします。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
コメント