「春の人事異動に向けて、日々緊張がとれません。寝付けず、朝も早く目覚めてしまいます。」こんな相談が。
人事異動など、生活の変化が多いこの季節は、うつ病などの発症が多い時季でもあります。
生活の連続性が途切れてしまうことが、心に大きな影響を与えるのです。
例えば、まったく知らない遠方の地への異動などは、新しい場所に適応しなければならないという不安から、心理的にとても大きな負担となります。
心の病気を発症しているかどうかを見極める一つの目安として、身体的な症状の有無があります。だるい、気分がすぐれない、集中できない、頭痛や肩こりがひどいなどの症状があれば、黄色信号と言えるでしょう。
人事異動など、大きな環境の変化に対する心理的不安を軽減するには、異動先の雰囲気やスタッフなどの情報を事前に仕入れたり、人的つながりで異動先の人と接触するなどの前向きな作業が有効です。
一方で、これまで働いた部署のメンバーとのつながりを残しておくというのも、心の負担軽減に良いでしょう。所詮同じ会社だ、同じ製品を作っているなど、共通項に目を付けることも、良いと思います。
いずれにしても、体調を改善して新天地に臨むべきです。不安があれば、専門医への相談も一つの対処法だと思います。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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