パニック障害、うつ病、不安障害などでは、投薬治療以外に「行動療法」「認知行動療法」が行われることがあります。どのような治療法であるのか、お話ししましょう。
「行動療法」とは、主にパニック障害や恐怖性障害などで行動療法のなかの「暴露法」と呼ばれるものを用いることがあります。例えば「一度電車でパニック発作を経験したので、怖くて電車に乗れない」という症状の場合「ホームに立ってみる」など可能なことから始め、それができたら次へという具合に段階を経て、繰り返し行い克服していきます。
「認知行動療法」とは、主にうつ病や不安障害などで用いられる療法です。例えば、”体が思うように動かない”という状況に対して、ある人は「疲れているだけ」と思い、休息します。ところがある人は「だめな人間になってしまった」と思い、落ち込みます。このように物事の捉え方(認知)で、その後の感情や行動が決定します。この療法は、不安やうつ状態にある患者さんが落ち込みにくい捉え方ができるようにトレーニングしていくものです。
薬物療法、行動療法・認知行動療法のいずれも綿密な治療計画のもと行われています。治療の詳細や疑問などは専門医に相談を。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
コメント