こころの健康アラカルト

自分で自分を傷つけてしまう・・・

リストカットなどの自傷行為の裏には、さまざまな心の病が関係しています。
どのような心の病が考えられるかというと、発達障害や統合失調症、うつ病などです。特に境界性パーソナリティ障害の人が自傷行為をするケースが多く見られます。
原因は、過度のストレスや不安を自分を、傷つけることで解消しようとします。ドーパミン値が上がることで日常の不快な感情が消えたような気持ちや、興奮状態になるために痛みを感じなくなる場合が多いです。そして、自分の身を守るための代替手段として”依存”してしまうこともあります。
治療方法は、初期の場合、リストカットの「切りたい」と思う数秒の欲求を我慢できれば衝動が収まることも。常習化してしまうと、投薬と合わせてカウンセリングで心の内にある葛藤を口に出すことで原因を解消したり、認知行動療法で受け止め方や感じ方を改めさせていら立ちなどが生じにくくなるように指導します。患者は10代の女性に多く見られ、発症した場合は40代半ばくらいまで継続的な治療が必要になります。
大切なのは、周囲が早く気付いてあげること。気になる場合は専門医に相談してください。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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