A.心理療法のひとつです。
私たちの心や生活は、さまざまな要素の相互作用から成り立っています。たとえば、私たちは状況や他者(家族、同僚、友人など)と日々、影響しあいながら暮らしています。同様に、私たち自身においても、認知(頭のなかに浮かぶ考えやイメージ)、行動、気分・感情、身体は、つねに相互作用しあっています。認知療法・認知行動療法は、そのなかでも、特に「認知」と「行動」に焦点をあてながら進めていく心理療法です。
何かストレスに感じるようなことが起きたとき、私たちは必要以上に落ち込まないよう、認知や行動の修正を無意識のうちに行っています。しかし、うつや不安などで、心が元気でなくなってしまうと、そのような修正を一人で行うことができなくなってしまいます。認知療法・認知行動療法では、患者さんが、自分の気持ちを再び自分で立て直すことができるよう、さまざまな心理学的手法を用いて援助をします。