「仕事の後のお酒がやめられません。とてもリラックスできるのですが、日毎に飲酒量が増えています。これは問題でしょうか。」こんな質問がありました。
お酒を飲まないとリラックスできないという状況は、黄色信号と考えられます。 お酒なしでは気分の切り替えができない、つまり何らかの障害のサインととらえるべきです。
アルコールは、不安や苛立ち、落ち込みなどを抑える薬効がとても強いもの。 また、アルコールは「リーガルドラッグ」と言われ、得てして摂取量は増加しがち。お酒の習慣化は、薬がないと生活できない状況だということを、認識する必要があります。また、これが必要ということは、心の病気など、何らかの背景がある場合があります。
その背景を解決すれば、アルコールへの依存を止める助けになる可能性があります。依存症が成立している場合は、コントロールできなくなっているケースもありますので、飲酒量は増える場合も多いです。飲酒は、脳にも多大な影響を与えることは知られており、他の病気との合併も危惧されます。このような状況であれば、まずは専門医への相談をお勧めします。
アルコール依存症は、予備軍が多いといえる病気です。厚生労働省は、適正飲酒を、日本酒換算で一合以内、週2日の休肝日を設けることとしています。 。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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