眠りが浅く、疲れがとれません。これは心が関係しているのでしょうか?
これは「熟眠障害」と一般的に言われています。夢の内容をしっかり覚えている、または夜に何回も目を覚ましてしまうなどの症状があり、起きても身体がだるかったり、疲れがとれないのが特徴です。
熟眠障害は、主に生殖能力のある若い女性と高齢者に多く見られます。若い女性は、子どもを育てるという本能から、眠りが浅い傾向があります。高齢者は、加齢に従って眠りの深度が浅くなるもので、いずれも自然なことです。
問題となるのは、いわゆる睡眠時無呼吸症候群がその一つで、その原因には、慢性閉塞性呼吸器疾患や肥満体質、骨格の問題、アルコール摂取などでも、眠りが浅くなり熟眠障害が起こるとされています。
以上の要因と、稀にある原因不明の突発性のものを除いては、その多くが心の病気に関係していると考えられます。例えば、うつ病では、朝早く目覚める、眠りが浅いなどの症状が見られます。また、そううつ病や統合失調症、パニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などでも熟眠障害が見られます。
睡眠導入剤での対処もありますが、これは根本的な治療になりません。背景をしっかり確認することが大切。専門医への相談が望まれます 。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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