福祉用語の基礎知識

エコマップ

1975年にハルトマンによって考案され、エコロジカル・ソーシャルワークに基づいているもので生態学視点を取り入れた生態地図や社会地図と言われます。
クライエントとその家族との関係や地域生活支援の援助関係や社会資源などについての関わりや状況を円や線で空間的に図式化して表わすものです。人と環境との交互作用を援助の焦点にして、クライエントを家族集団・地域集団の一員ととらえる志向性があります。援助者は、クライエントと周囲との関係を一目で把握することができ、援助の方法の検討や社会資源の活用などについて全体的な方向が具体化しやすくなります。アセスメントと終結の段階のエコマップを比較すると支援関係の時間的変化がわかります。
エコマップは、援助の記録、事例兼研究などに利用するだけでなく、面接の場面でクライエント自身が援助者と共に作成することにより、自らの問題や自分を取り巻く関係を客観的に把握することにも利用できます。