「うつ病をもっと知ろう」の2回目です。この記事はこちらからの続きです。
うつ病特有の”気分の落ち込み”はなぜ起こるのでしょうか。
うつ病の原因はいくつか考えられますが、”脳内ネットワーク”の”一部機能障害”が有力と言われています。これは心理的ストレスが脳に負担をかけることにより起こるもので、この障害によって脳の神経回路から放出される伝達物質が減少し、情報の伝達が上手くいかなくなります。そのため感情のコントロールが難しくなり、「落ち込んだ気分が続く」「周囲に関心がなくなる」などの中核症状(うつ病ならだれにでも見られる症状)が出てくるのです。
感じるストレスの負荷の大小は個々によりますが、「転居」「昇進」「出張」などの大きな変化による心理的ストレスには注意が必要です。ほかにも、日常生活においての慢性的なストレスが引き金になる場合も。予防策は、脳に過度の負担をかけないことです。「転居」の場合であれば、事前に友達やインターネットから転居先の情報を仕入れる、転居手続きなどを分けて行うなど、少しずつ新しい環境に脳を慣れさせていきましょう。強いストレスを感じたら無理をせず休むことも必要。
心配な症状がある場合は早めに専門医に相談を。
この記事はこちらに続きます。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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