1970年代前半、ウィスコンシン州マディソンのメンドーダ精神保健研究所において、スタインやテストたちが開発しましたTraining in Community Living-PACT(Programs of Assertive Community Treatment)が始まりであります。
我が国では、入退院を繰り返し、過去において問題行為が頻回にある重度の精神障害者を対象に研究的に包括的地域生活支援プログラムが実施されています。
ACTは、入院治療に替わるものとして、他職種によるチームが病院で提供されるすべての機能を地域に移したもので、そのプログラムは24時間アクセスが可能で、スタッフ一人当たりの利用者は10人以下に絞り込み、医学的な観察や薬物の提供など、住居や料理や買い物または経済的な援助も含めて、利用者が住んでいる環境に訪問という形態で直接的なサービスの提供を考え、地域生活の維持を可能にするためのプログラムであります。
ACTによって提供されるサービスは、薬の処方と提供、危機介入、身体的健康に関する支援、カウンセリング、服薬の自己管理の支援、住居・経済的問題・日常生活支援でだけでなく、家族支援や就労支援から社会的ネットワークの維持と回復の支援まで考えられています。
多職種間のチームアプローチによってケースマネジメントが集中的になされ、24時間体制で利用可能なサービスの提供を行い、個別性を大切にした継続性のある一貫したケアの提供でクライエントが主体的に自らの地域生活を決定していくためのものであります。