こころの健康アラカルト

暑いのに冷や汗が・・・自律神経失調症について

「自律神経失調症」についてお話ししましょう。
交感神経と副交感神経のバランスを崩し、呼吸器、循環器、消化器など自律神経が作用する器官に不調を来す症状です。
原因は? 環境やストレスなどの心理的な要因、不安や恐怖などの感情が脳や神経機能に影響を及ぼすことや遺伝・体質的な背景があることなどが考えられます。
どういった症状が現れるかというと、体温調節ができず、体がほてる、冷える、動悸(どうき)やめまいがする、暑くないのに、冷や汗をかきやすくなったりします。疲れやすい、だるい、不眠、食欲不振、過食、拒食、下痢、便秘のほか、不安、緊張、過敏、抑うつなどを抱えるようになります。女性の場合だと生理不順になることも。自律神経の中枢に問題がある場合、背景に不安障害やうつ病、適応障害、パニック障害、などの心の病が潜んでいることがあります。
治療法は、体の不調と考え一般内科などを受診したけれども病気が認められない、あるいは回復しない場合は心因性の症状が考えられるので、心療内科で相談を。薬物療法やリラクゼーション法などを取り入れた精神療法で状況の改善を図ります。また、今までの生活スタイルを見直すのも有効です。休養をたっぷりと取りましょう。同じ時間に寝て起きるなど規則正しく過ごし、適度な運動を意識して取り入れて。
不調が慢性化する前に、早めにきちんと治療を。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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